2008年9月 5日 (金)

誉めるのススメ

誉めるのススメ

「自分で自分を誉めてあげたい」

このフレーズに初めてインパクトを覚えたのはマラソンの有森裕子のコメントでした。

あの時のその言葉はとても新鮮で、彼女の謙虚さと頑張りがうまくマッチして、心を打ったものです。



それからこのフレーズ発する人が急激に増えた気がします。


もちろんそれが自分自身へのエールとして、応援歌の様に反芻する分には、むしろ良い処方と考えたりするわけですが。



でもひとたび、その発信先が外へ向かう時には、結構ぎりぎりの表現なのかもしれません。

余裕があったりしたら果てしなくイヤミに聞こえるし、充分に頑張っていないと世間が判断した場合には自分を甘やかしているだけと捉えられる。





そこで福田総理の辞任表明について。



きっと余裕はなくとも頑張っていたのだろうし、イヤミはあったとしても甘えはなかったのでしょう。


だがしかし。

一個人であれば、あっそうで終わってしまうあのフレーズを聞いた時、それが一国の首相の退陣会見の場に於けるコメントであったというのは、あっぱれヽ(´▽`)/ でありました。




ドイツにいた時、謝罪の意を発したら、内容に関わらず自分の非になるから「ごめんなさい」の一言は決して言うなといわれていました。




自民党の両院議員総会での福田氏の態度は、国民に対するそれよりは、はるかに真摯に感じられたけれど、「ごめんなさい」を言わないという点に於いては、見事にツボを押さえていて、さらにあっぱれでありました。

http://www.jimin.jp/jimin/daily/08_09/03/200903a.shtml






彼にとっての「総理大臣」て何だったんだろう。

地位はあっても力は無いということ?



総理になってから、幾度となくインタビューや対談を聞いたけど、この人って本当に生まれつきの総理だったんじゃないのかってくらい役にはまっていた。
あれほど一国の首相が上から高飛車な発言できるなんて、近代国家とは思えない、むしろギャグみたいで不思議だった。






「あなたと違うから」


これはもう極上です。


その個性的な閃きを、他に生かす事があったらどうなっていたのでしょうとか考えてしまいます。

必要以上に謙虚になりたくないとわかっていても、なかなか自分を誉める勇気はない。


そこでひとつ学んだ事。


凹んだ時には、ぜひ福田さんを見習って、正正堂堂と自分を誉めてみよう。




別の自分が見えてくるかもしれない。