2013年1月28日 (月)

「divination」

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幾度となく「それ」について聞かされたとしても、この目で確かめなくては実際の姿を把握することはできない。姿は網膜を通して脳に記憶として焼き付けられる。


何度も「それ」を目にしていたはず。なのに誰かの口から声として発せられた「それ」が鼓膜を通して胸に到達したとき、人ははじめて「それ」の意味を知る。「それ」が「ことば」となった時、耳と目の立場は初めて逆転する。


読めそうで読めない、手が届きそうで届かない、幾層ものガラスに書かれた無数の「ことば」は、口に出したくても出せずにいるもどかしさと重なった。




もし、この中でたったひとつでも読みとることのできることばを見つけたらどうしよう。
幸か不幸か、そのメガネをまだ持っていない。

                      

                            In response to 「divination」 byMakoto Miura


2008年12月 4日 (木)

トンネルの向こう側

Heart

今年最後のライヴ終了。

考えてみれば、昨年から急にライヴの数が増えた。
加えてソロライヴがずいぶん多かった。
昨年リリースした「nature circle」がソロアルバムだったから、当然の流れとも言えるけれど。


日々の仕事として新たな作品は作っているものの、ことソロについてはやたらと「nature circle」が付いて廻った。(セールスも積極的に協力せねばならないしヽ(´▽`)/)夏に録音予定のソロアルバムが先送りになった事もあって、結果なかなか新曲を聴いてもらう機会を逸していた。
自分の中で新曲のハードルがじりじりと上がっている状況に、このところ少々当惑しジレンマを感じていたのも事実。

とはいえ、やっとという感じで巡って来た今日のライヴ。

先日、大好きなピアニスト黒田京子さんからのメールに
「譜面に書かれたものを演奏することと、まったく何も決めずに即興演奏することが、自分の中では等価になったように思っています。以前から作曲と即興演奏のことをずっと考えていましたが、やっとそのあたりのことが溶けた感じがしています。
なーんてことも、多分shezooちゃんが書き送ってきてくれたことと重なるところがあるような気がしています。」
という言葉があった。

自分が書いた音符を読み取り、演奏に魂を注いでくれるミュージシャンに楽譜を提供したり、たくさんの決めごとの中で作品を作ることが多い自分の環境に於いては、深く考えて選んだ音を「書き置く」という行為も大切な訳であり、作曲と即興が等価というにはほど遠い。

でも、私の中で何かが確実に変わって来ている。
それが何を意味するのかは、来年以降の自分を見つめて行こう。


2008年も残り1ヶ月。
作曲とアレンジの宿題がどっちゃり溜まっている。

わはははは…


+works
「石油コンビナート#1」
「石油コンビナート#2」
「Tapering Cloud(涙型の雨)」


2008年12月 3日 (水)

脱出ゲームの解き方

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横浜トリエンナーレ
http://yokohamatriennale.jp/

→赤レンガ倉庫→新港ピア

表現する自由が与えられている時代に生きている事に感謝。

そういえば、外国人が全国8都道府県で落書き行脚していたという記事を思い出した。

彼らの作品の映像のひとつを見た時、とても惹かれるものがあった。
トリエンナーレの作品をすべて見た訳ではない無責任な中で、何も感じないものも多くあった。

帰宅後、NHKのニュースで「夜景」が人気ということが報じられていた。
工場コンビナート関連もクローズアップされていたこともあり、その映像の美しさにしばし痺れる。
ということで、夜景検定なるものがあるという。


クラシックスでのライヴ、予定を覆す何かの要素の方が膨らんでいて困っている。
有機物、無機物、炎、浮かぶ光。
自分の中で蠢くいくつかの同位体原子の曲を作ってみたいと思ったりする。

*shezooピアノソロライブ*
「eyes and ears vol.2」(新たな映像と甦る記憶への対話)

絵画と音楽のコラボレーション「nature circle」に続く新しい映像との出会いが、shezooの世界をさらに広げる一夜。

日時 12月4日(木)19時開場 19時半開演
料金  2,700円(前日までにご予約のかた)
    3,000円(当日料金)
場所 公園通りクラシックス
   渋谷区宇多川町19−5東京山手教会B1
   電話03-3464-2701
  (月曜定休、営業時間17時から22時)
予約 電話予約は公園通りクラシックスまで、営業時間内にお願いします。
   メール予約はお名前、人数、電話番号を明記の上、info@superboy.co.jpまでお申し込みください。確認のメールを返信いたします。
なお入場は、開場時にご来場頂いた順番でご案内致します。

2008年11月 4日 (火)

見えるものと見えないもののあいだ

Photo_2
ネットで原美術館をチェックしていたら、米田知子展「終わりは始まり」が開催されているとあった。
彼女はロンドンを拠点に活動している写真家で、近年めざましい活躍をしているという。
不勉強な私は、彼女の名前をこの写真展で初めて知った。
「終わりは始まり」とは、なんと素敵な響きだろう。


http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html



焼け焦げた壁紙

夜明けの山並みに浮かぶ煙に包まれた工場

部屋におかれたソファ



一見するとさりげない風景や、生活のワンシーンを切り取った情景のような写真が並ぶ。
私はこういう写真が好きだ。

ひとつひとつの作品を、丁寧に見て行こう。
パンフレットに目を落とし、タイトルを見た瞬間、頭を殴られたような気がした。

違う、これはただの情景写真などではない。


その理由は、彼女が付けたタイトルにあった。

焼け焦げた壁紙の下には、暖房の風向がある「Heat」
 あの寒い日々、その風は部屋を暖め、人に温もりを与えたのだろう。その積み重ねとして、風は壁紙をも焦がしたのだ。

山並みに編み込みまれた、これこそ関東軍が爆弾を仕掛けた南満州鉄道の「線路」
 満州事変勃発の場となった瀋陽、その地を臨む。

この部屋で最後の瞬間を生きた二人と。
 「アドルフとエヴァのソファ」



 

最も強く彼女の感性に魅きつけられた作品、それが今日の日記の題名にした作品集「見えるものと見えないもののあいだ」

これは眼鏡をかけていた実在の人物たちが、彼らにまつわる書面や楽譜がぼやけている中、眼鏡のレンズの先だけはくっきり見えるというもの。

「マーラーの眼鏡」
 交響曲第10番(未完成)の歌詞が五線紙に書かれている。
 レンズの先には「Leb'Wohl(永遠にさようなら)」文字がくっきりと読み取れる。

「マハトマ・ガンジーの眼鏡」
 『沈黙の日』の最後のノートを見る。

「トロツキーの眼鏡」
 未遂に終わった暗殺計画の際に燃やされた辞書を見る

「谷崎潤一郎の眼鏡」
 松子夫人への手紙を見る。


現代に於いて、歴史的な出来事を画像で伝えるとするならば、できる限り即座に現場の悲惨さを伝える報道写真が思い浮かぶ。

彼女の手法は、それとはまったく異なる。
あまりにも日常的な情景がそのタイトルと結び付いた時、それは一瞬にして人間の犯した行為を鋭く抉り取り、見る者にその事実を激しく伝える。
これは、しっかりとした主張を持った事実の裏付けをアートとした写真なのだ。
米田知子との出会いは、ドキュメントの新たな在り方を知った瞬間だった。


「見えないものを見る」視線といえるものこそ、彼女の特徴であるという。
そして彼女自身は「記憶と時間」をテーマにしているという。



米田知子を検索して行くうち、薄い緑のカーテンの揺れる窓が広がるホールの写真に出会った。
「教室」
 遺体仮安置所をへて、震災資料室として使われていた/芦屋

「震災から10年」をテーマに芦屋市内を撮影した「シーン」のシリーズがあると知った。
この作品は、現在開催されている横浜トリエンナーレの2005年に展示されたという。

トリエンナーレ、今年は絶対に行こうと思っていた。
2005年。
行けていない。

こんなに悔やむことがある。
だから、ライヴも展示も、怠けず、今をチェックしていなければいけないということなんだ。

http://www.shugoarts.com/jp/yoneda.html
http://em.m-out.com/ec/html/category/001/002/172/category172_0.html
http://artshore.exblog.jp/2113492
http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2007/collection/1/exhibition3.html
http://www.eu-japanfest.org/program/13/japan/in_between09.html
http://www.fujitv.co.jp/events/art-net/go/680.html






ケンウッド トワイライトライヴ
スクエア・丸の内で不定期に月2、3回開催される平日の夕方19:00〜20:00のライブイベントです。

『ソロピアノwithアート。shezooライブ』
日時:     11月7日(金) 19:00〜20:00(開場18:45)
出演:     shezoo(ピアノ)
内容:     映画音楽、CM、舞台などの音楽の制作を手がけ、卓越したピアノ演奏家として活躍するshezoo(シズ)のソロライブです。CDアルバム「ネイチャー・サークル」でコラボレートした霧島留美子の絵画を大画面に映しながらの演奏。深まる秋に相応しい音楽とアートをお楽しみ下さい。
予約:     TEL:03-3213-8775 (ケンウッド スクエア・丸の内まで) 
http://www.kenwood.co.jp/j/square/event/twilight.html

2008年9月 9日 (火)

夜空に月を愛でる

夜空に月を愛でる
あたりまえのことが、これほど懐かしく感じられるなんて。
誰が想像しただろう。

夕焼けで、地平線がほんのりと赤く染まる時。
空には、ひとちぎりの雲もない。

見慣れていた風景に、「ありがとう」と思う自分が気恥ずかしい。

今日の月は月齢9。
右側が映る半月。

決して立派な月ではない。

でも私にはダイアモンドに見えたんだ。

自分の目に何を焼き付けたのか。

映像を沸き立たせる音楽とは。

耳と目が感じた、その先にあるもの。


ひとつ年下の私へ

ひとつ年下の私へ
存在自体を日常の仕事で忘れてしまうことが多かった近年には珍しく、今年の誕生日はたくさんのメッセージとプレゼントが届く。

その多くに気付いたのは、日付の変わってからのこと。
気に掛けてくださった方々に心から感謝。


今年はこの日限定のスケジュールが入っていなかったこともあり、夕方から仕事を投げて車に乗り込んだ。


しばしば霧に霞むという理由から「霧が浜」と名付けられ、いつしか「君ヶ浜」と名を変えた辺りに向かう。


この日もその名にふさわしく、海に、港に、霞が漂っていた。

ふと霧が晴れた瞬間、巨大なテトラポットが目の前に並ぶ。
気が付けば、防波堤にもテトラポットの壁が連なっている。


この地の路面電車は、何年か前、廃線寸前まで追い込まれながら名産品が話題となり、九死に一生を得たんだっけ。

そして今度は、自治体が経営難から、市民病院の存続を断念する決定を下したとも聞いた。

そんなことが頭をよぎり、すぐに消えていった。

どのくらい時間が経ったのだろう。
私は、ただぼうっと海を見ていた。

そんな誕生日。

2008年8月 9日 (土)

涙型の雨

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灰色の空。


こんなに暑いのに、相変わらず曇りだ。
晴れていたって、暑いことに代りはないけれど、あのどんよりとした雲を見ていると、気持ちまで重く垂れ下がってくるから不思議。


オリンピックの名のもと、昨日中国では降雨ロケット弾が天に向かって放たれた。ロケット自身が自然界に及ぼす弊害があるという情報は聞こえてこないものの、どう見ても病んでいるとしか思えない空に対して人間が自分の都合で企てた作戦は、その指揮者曰く「神様のおかげ」で成功した。


頻発する地震による津波や天災の猛威の前に、人間があまりにも無力であることは百も承知の上、あたかも挑戦的な態度で自然の働きに戦いを挑む行為は、何を意味するのか。


各地で報告される集中豪雨による河川の氾濫に、内水は外海へ辿り着けず、行き場を失い、地上を彷徨っている。被害をより拡大している原因に、川底までにも及ぶ過剰な河川工事があるという事。これはもう、人災と言わざるを得ないのではないか。

豪雨、雷、突風を引き起こすものが、積乱雲が涙型に伸びた「テーパリング・クラウド」と呼ばれる雲だという。その尖った先から落ちる雨が、諍いのない、平和な世界を声高に叫ぶ地球に落とされた大量殺戮兵器のごとく、たくさんの命を奪っていく。

2008年8月 4日 (月)

鏡の中の世界

鏡の中の世界
私の顔は、左右の目の高さが違う。
眉山の場所もずれているので、眉を書くとき左を少し外側に書くようにアドバイスされている。

だから、鏡に映る自分の顔に慣れているせいだろう、写真の自分、特に正面にはものすごい違和感を感じる。
それはきっと私だけでなく、多くの人が感じているに違いない。
シンメトリーの顔を持つ人なんて、現場の用心棒さんが大好きな香椎由宇ぐらいらしいからw。


何かを見るときに、焦点をどこに合わせるのかによって、その印象は大きく異なる。

記憶の中で、それが夢であったのか、現実なのか、意識が朧げな事がある。


鏡の先に三次元以上の世界があるはずもないとわかっていながら、向こうとこちらの世界がいびつに繋がっていると感じてしまうのはなぜなんだろう。

2008年7月23日 (水)

天上の夢

雲の上
一週間なんて、あっという間です。

先週の今日、北海道に来たと思ったら、もうツアーも終わり。


たくさんの人と出会って、いろんなシーン脳裏を過り、心に浮かびます。

整備不良とかで出発地時刻は大幅に遅れたけど、空の旅はなかなか快適。


陽の高いうちは、天使もまだやわらかな雲に包まれて微睡んでいるのかもしれない。

そして東京は


果てしなくあづい
(´・ω・`)

2008年7月22日 (火)

Lotus Flower

Lotus Flower


宿泊した千歳から恵庭に向かう道すがら、牧場と農場を見に行く。


一面のケール畑の先に広がる赤麦、サラブレッド、青や赤い屋根の牛舎。

Lotus Flower


途中、沼に生える蓮の葉を発見。花は未だ。

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