みみたぼと荒野行動で演奏することの理解
昨日、7月3日はうたの石川真奈美さんとのデュオユニットみみたぼ、ホームグラウンド大泉学園インエフでのライブでした。
お聴きくださったみなさま、雨の中お運びありがとうございます。
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どうも自分がファーストパーソン、一人称の視点で音楽を生み出している。一緒に音を出すメンバーを押し除けたり無視したりすることはもちろんないわけで、むしろ一緒になって熱くなるのが気持ちがよいことは多々あったわけですが、そんな中で、ふと、誰かからの小さな投げかけをとりこぼしてしまっていることに気づいていました。もちろん全部を拾いまくっていては先に進まないのだけれど、その中に、決して落としてはいけなかったものが多くあることがずっと気になっていました。
それにはもうひとつ。芝居では周知のことである台本の内容をあたかも今初めて知ったように演じるのは当然のこと。ミュージシャンにも同じことが言えるのではないか。
楽譜があるにせよ、即興にせよ、何かのストーリーを演奏する時、回数が増えるごとに経験値に基づいたルーティーンになっていたのではないか。
それを紐解ける大きな糸口、それこそが、誰かが投げかけてくれた落としてはいけない大切なものにあると考え始めました。
マタイ受難曲2021はとても大きな経験ですが、特に何が変わったわけでもなく、それ以前と同じように、ライブで演奏すると思っていました。
それがたまたまであったのか、マタイ受難曲2021の後に経験したライブ。
大切な人を失くした直後ライブに臨んでいた高橋美千子さん、平山織絵さんの音。去年1月にも上演したはずなのに、全く違った太田惠資さん松本泰子さんとの紙芝居「ちっちゃいこえ」。大変な状況からライブに戻ってきた北沢直子さんとのエアジンバッハ 、みみたぼ@山猫軒、スズキイチロウさんとのLoco por ti@エアジン。
それらを経て、演奏をしている間も、熱いものを抱えながらも、一歩引いた目で全体をもう一度見つめ直しながら音を選んでいく。
ずっと自分の中でモヤモヤしていたものが、少しずつベールをめくるようにクリアになってきた。
そのことをしっかり感じながら演奏できたのが今回のライブでした。
石川真奈美さんのうたには、聴く者をやさしく包みながら、その記憶にメッセージをしっかりと残すチカラがあります。
そのうたで広がるみみたぼサウンド。より豊かに感じていただくために自分ができること、まだ少し迷いながらも見つけていこうと思います。
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次回みみたぼライブは、少し先の11/07(日)インエフ。
その前には、7人の歌手と毎夜ライブを繰り広げる「七つの月」9/25(土)にアコーディオン藤野由佳さんとともに真奈美さんとのライブをお届けします。
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コメント
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荒野行動は、まだプレイしていませんが、やってみようと思いましたよ。アクションは苦手なので、shezooさんがこのところ変貌 いい意味で してきたのを、肌で感じていました。やっと腑に落ちました。では、倭文織でお会いしましょうね。義之
投稿: 田中義之 | 2021年7月 6日 (火) 02時40分