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2013年7月20日 (土)

手に入れたもの

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わたしにとってのトリニテは
当初自分のやりたい作品発表の場だった

それが歳月を経て
現在のメンバーになって4年目の今年
もはやただの音楽ユニットではくくれない
もっと大きな存在になった

誰かと一緒に音楽を作るということの意味を
何十年も音楽をやってきて
理解はしていたはずではあっても
間違いなくはじめて感じながら演奏することを経験している

音楽は決して理屈で善し悪しが決まるものではない
好き嫌いとか、懐かしいからとか
そんなこととは関係なく心に響く音楽の存在
予測はできなくても理由がかならずあることを教えられたんだ

生きていく上にまつわるさまざまなこと
嬉しいこと、悲しいこと
こわいものなしのとき、うまくいかないとき
たくさんのことが
ちっぽけな自分の周りを渦のように流れてゆく

油で真っ黒に染まった湾岸戦争の海を渡る鳥に
ゆっくりと津波に呑み込まれていく大槌町の町並みに
頭の中では砂漠の狐が、DiesIraeが鳴っていた


体制に対してたった1票の紙しか与えられていないならば
声をあげられない残りのエネルギーを音に託したい
楽譜に込められた思いはプレイヤーの演奏を通して
何倍にも増幅されて聴く人のもとへ届けられる
そしていつしか、それを人任せにしていた


京都での出来事は感動したからでも感極まってのことでもない
それは、自分が書いたメロディーをどんな状況でも大切に
本当に大切に演奏しているメンバーに対して
何もできていない自分のふがいなさへの自責の念から

もう遅すぎるかもしれない
でもせめて、これから先は一緒に歌っていくことに決めた
あと何回ライブができるのだろう
だれにもわからないことだけれど
自分にできることを全部する
そんな当たり前のことに気づいた



今回のツアーでわたしは
大切なものをたくさん手に入れて
大切なものをひとつ失った
 

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