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2013年2月20日 (水)

灰の静脈

1

ずっと自分の中に鳴っている音があった

何かしているときも、何もしていないときも
それは聞こえたり、聞こえなかったり、
すごく漠然と
でも存在していた


ある時
何もしない、
あるいは何もできない時期が続いて
薄くひらべったくなった自分の中に
ボコボコと瘤のように
異物を感じた
忘れてかけていた音


衛星脳細胞として
音を具現化することは
決してつまらないことでも
いやなことでもない
むしろそれはそれで面白く
反応は顕著だからやりがいはある
でもたぶん
その才能がないんだ



いいもの作っても売れない
この言葉を何度も聞いていた
いいものと売れるものは違う
違う?
いいものはだれにとって「いい」のであり
売れるものだれにとって「いい」ものなのか

霞を食べては生きていけない
でも今なら
霞だけでもいい気がする

作っても売れない音楽を作る
そこに価値を見いだすのが
誰なのかはわからないけれど








                              photo by ニカモトハンナ

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